【安易に行うのは危険!】人間関係リセット症候群が抱える問題を語る

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人間関係リセット症候群  問題 未分類

せっかく築いてきた関係をゲームのリセットボタンを押すかのようにすべて捨ててしまうことを繰り返す「人間関係リセット症候群」。

なかなか理解されないながらも、本人にとっては大きなメリットがあるこの行為。

しかし人間関係のリセットはリスクと隣り合わせでもある。

人間関係リセット症候群が抱える問題について当事者目線で解説・考察していく。

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人間関係リセット症候群の問題点を探る

人間関係リセット症候群を短気目線で見た場合、少なくとも本人の精神面にとって大きなメリットがある。つきつめていくと人間関係リセット症候群はストレスから逃れるための行為という側面があるため、それも納得だろう。

しかし一方で人間関係のリセットを繰り返す行為には負の側面もある。

人間関係リセット症候群がもたらす問題について見ていこう。

新しい人間関係が築けなくなる

人間関係をリセットした直後の気分は非常に晴れやかだ。受けたストレスが大きければ大きいほどこの爽快感も増大する。そしてその開放感は特になにごともなければ数年は続くかもしれない。

しかしリセットが癖になってくると話は変わってくる。その後新しい人間関係を築いたとしても「リセットする」という選択肢が常に頭のなかに浮かぶようになってくるからだ。すると他人と心から付き合うことができなくなってくる

つまり孤独だ。ネットの発達した現代ではある程度孤独をごまかす術がある。が、それも若いうちだけである。リアルでの繋がりの希薄さは年とともに孤独感を肥大させていくだろう。

段々と本人も傷ついていく

これは上述の孤独感に起因することでもある。

人間関係をリセットするようなタイプの人間は総じて繊細さを有しているはずだ。傷つきやすいからこそわざわざリセットなんて大胆な手段に出るのである。

繊細な人間は人一倍成長できる可能性が高い。そして年を取ったとき、かつて自分を傷つけた人間がなぜそんな言動をしてきたのか、相手の立場に立ち、気持ちを察することができるようになるときがある。

すると人を傷つける人間はそもそも傷ついているケースが多いことに気づくだろう。そしてすでに関わることがなくなった相手を思いやり、なにか切なくなる。リセットした人々のなかに親や友人が含まれていたならなおさらだ。

そうした気づきはいつしか自責の念へと変わってしまうかもしれない。

1番の問題は、リセットによる心の傷や孤独に気がつくことができるのは、もう中年に差し掛かる頃だということである。

経歴がめちゃくちゃになりやすい

すでに述べたように人間関係リセット症候群とはリセットを「繰り返す」という特徴がある。

リセットの規模や頻度にもよるが、それまで関わってきた人々と完全に縁を切るとなると、必然的に引っ越しを伴うケースが増えてくる。するとこれも当然のことだが、キャリアがめちゃくちゃになりやすいのである。

具体的に言えば、他人――特に人事や上司、同僚などに対して自身の経歴を無難に説明することが非常に困難になるのだ。なぜ前の職場を去って縁もゆかりもない知らない土地に越してきたのかを合理的に説明するのは難しい。

無論、事情を正直に話した結果受け入れてくれる人も一定数いるのは間違いない。しかし「普通の会社」であればやはり不審に思われるリスクの方が大きい。

周囲の人が傷つく

人間関係をリセットする側は案外気楽だ。大変なのは最初の一歩目だけで、やってしまったあとはスッキリする。

一方でされた側は傷つきやすい。特に日頃よくかかわっていた人ほどモヤモヤしたものを感じるだろう。大抵の場合、人間関係のリセットは唐突だからだ。

やがて余裕ができて過去を振り返ったとき、そうした人々を傷つけてしまったことに気がつき罪悪感を抱くかもしれない。

一度捨てた関係は二度と元のかたちには戻らない。人間関係は心理的な安心感が重要だから

断言するが、リセットした人間関係は二度と元のかたちに戻らない

時が経ち、自然に、あるいは謝罪してリセットした人々と再び交流するようになるケースもあるだろう。が、上述のようにリセットされた側はそのことをよく覚えているものである。

特にケンカ別れと違いきっかけがわかりづらいリセットという行為に対する心の奥の不信感を拭い去るのは難しい。

人と人との絆を築くうえで最も重要な要素の1つは「安心感」である。唐突にいなくなるような人間に安心感を抱くことができる人はごく少数だろう。

もう一度断言するが、リセットした人間関係は二度と元のかたちには戻らない

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実際にリセットしてみた感想

人は良くも悪くも変わっていく部分が多い生き物である。昔傲慢だった人が年をとり謙虚になっていくなんて例は多い。いわゆる丸くなるというやつだ。

中年に差し掛かり、そういった変化を見るのが楽しめるようになった自分がいる。だがリセットを繰り返してきた僕には、過去に関わってきた人たちがどんな経験をしてきて、今現在どんな哲学を持ち、どのような変化を遂げたのかを知る術がない。

無理に付き合いを続ける必要はないが、こちらが直接被害を被っていた関係を除き、リセットなんて強引な手段を使う必要もなかったのではないかと今では思う。

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